タイムマネジメントとは?時間管理を効果的に行い生産性を向上する方法とコツ|コラム|人材育成・教育研修

時間という資源がビジネスパーソンには平等に与えられています。
この資源を何に使うかによって成果は大きく変わってきます。
今回は成果につながるタイムマネジメントの取り組み方をお伝えいたします。

タイムマネジメントとは?時間管理を効果的に行い生産性を向上する方法とコツ|人材育成コラム_3

タイムマネジメントとは

「タイムマネジメントが上手な人」とはどんな人でしょうか。
「退社時間の早い人」「納期を常に守る人」「いつ見ても余裕のある人」など、さまざまなイメージがあるかと思います。
タイムマネジメントの重要性はビジネスパーソンであれば認識されていることと思いますが、抽象的な概念ゆえさまざまなイメージができてしまうテーマでもあります。

タイムマネジメントとは?時間管理を効果的に行い生産性を向上する方法とコツ|コラム|人材育成・教育研修

今回のコラムではタイムマネジメントとは、「自身の仕事のやり方・進め方を管理すること」と定義したいと思います。
具体的にタイムマネジメント力が高い状態とは、「自身に期待されている成果を出すためのタスクに十分な時間を使っている状態」「担当業務や雑務を効率よく行っている状態」「自分がいつ、何をするか自分でコントロールしている状態」などがあげられます。
反対にタイムマネジメント力が低い状態とは、「上司からの依頼内容を勘違いして無駄な作業をしている状態」「段取りができておらず手が回らない状態」「仕事に追われている感覚や仕事に振り回される感覚がある状態」などがあげられます。
ではどのようにタイムマネジメント力を高めていけばいいのでしょうか。詳しく説明していきます。

タイムマネジメントの目的

タイムマネジメントを行う目的は何でしょうか。それは、大きくとらえると「成果を上げる事」です。
タイムマネジメントは日々の業務を効率化するための手段の一つですが、その結果成果が出せなくなってしまっては元も子もありません。
巷には「○○ハック」といったタイトルで、タイムマネジメントに関する書籍、インターネット記事があふれています。恐らく皆様の中にもこういった書籍、記事を一度は参考にされたことがあるのではないでしょうか。
PCのショートカットキーに始まり、TODOリスト作成、緊急・重要度マトリックスといった手法などでさまざまなテクニックが紹介されています。
しかしながら「○○ハック」という内容にはタイムマネジメントを行う上で最も重要な点が抜けています。
それは「タイムマネジメントの目的」です。帰宅時間がいくら早くても成果を上げていなければ評価はされません。
どんなに余裕があったとしても成果物が雑では評価されません。目的意識もなくこうした「○○ハック」の内容を参考に効率だけを追求しても仕方がありません。
タイムマネジメントの目的はあくまでも「成果を上げる事」だということを再度確認してください。

タイムマネジメントが重要である背景

以前よりタイムマネジメントの重要性は叫ばれていますが、昨今特に重要性が増しています。
その理由としては政府主導にて声高に言われている「働き方改革」です。
「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」や「育児や介護との両立など、働き方のニーズの多様化」といった現状を受け、従来の長時間労働を前提とした働き方の見直しが求められています。その中で重要視されているのが生産性向上です。
仮に労働力が半減したとしても、時間あたりの生産性を倍にできれば、国際的な競争力を維持することができます。
タイムマネジメントを通して業務効率を上げることは、我が国が直面している課題への処方箋の一つなのです。

生産性向上におけるタイムマネジメントの役割

生産性の計算式を皆さんはご存知でしょうか。
生産性は「成果」÷「投入資源」という計算式で表されます。
つまり生産性を高める手段には、

  • ① 成果を大きくする
  • ② 投入資源を小さくする

の2パターンが存在します。
②の投入資源は「ヒト・モノ・カネ」に代表される経営資源を中心に検討されますが、「時間」もまた重要な資源です。
タイムマネジメントは「時間」の効率化によって生産性向上に寄与する役割を果たすものと言えます。
①がなく②だけを追求するとどのような状態になるのでしょうか。
「業務を効率化したはずなのに常に時間に追われる」「小手先の時間効率方法のみに囚われ本質的な改善には至らない」「隙間時間さえもなく、1日があっという間に過ぎていく」といった状況に陥る可能性が考えられます。このような状態が続いた場合、成果を上げ続けることは可能でしょうか。生産性向上のためには先述のとおり②も重要ではありますが、①を忘れてはいけないということです。
①を達成するために必要なタイムマネジメントの考え方は、「重要ではない緊急な仕事を効率的に行い、緊急ではないが重要な仕事に手を出す」ということになります。

タイムマネジメントのメリット

タイムマネジメントのメリットは様々ありますが、ここでは短期的なメリットと中長期のメリットをお伝えいたします。
まずは短期的なメリットです。短期的なメリットは、先ほどの②であげた投入する時間を効率化できること、が考えられます。日々のタスクは大小さまざまかと思いますが、小粒のルーチンタスクを効率的にこなしていくことによって、中長期的な成果につながる業務に時間を捻出することができます。短期的なタイムマネジメントのメリットとしては「処理能力の向上」という色が強いことが特徴です。
毎日の業務ですので、「処理能力の向上」という観点も大切ではありますが、先ほどお伝えした通り、この観点だけでは①の観点が不足しているため限界が来ることが考えられます。そこで重要になるのがタイムマネジメントの中長期的なメリットです。

中長期的なメリットは「独自性の高い業務へ特化し、自分自身を確立することができること」です。
短期的なメリットを享受した結果、以前よりも使うことのできる時間が増えているはずです。
その増えた時間を「緊急ではないが重要な仕事」へ振り分けることで、先述した中長期的なメリットが得やすくなります。
緊急ではないが重要な仕事とはどのような仕事かというと、「対処ではなく改善・改革へつながる仕事」「自分のキャリア上、今後必要となる仕事」「社内で自分自身が確立したい仕事」などがあげられます。私たちが活動している経済環境はめまぐるしいスピードで変化をしていますので、この変化に対応していくためには、目の前の仕事を「こなす」「処理する」だけでなく、自分自身の領域をしっかり確立する必要があるといえるのではないでしょうか。
タイムマネジメントは、短期的な効率化によって捻出された時間を未来のために使って初めて、そのメリットを享受できると考えられます。

タイムマネジメントの方法

ここからは具体的なタイムマネジメントの方法・手順をお伝えいたします。以下の手順にて進めていきます。

  • ① 業務の洗い出しをする(業務の見える化)
  • ② 工数を確認する(ズレの見える化)
  • ③ 重要・緊急マトリクスに当てはめる(重要度の見える化)
  • ④ ③の結果から「捨てる」「任せる」「効率化する」
  • ⑤ ①~④によって空いた時間を処理ではなく改善・改革に使う
順番に手順をお伝えいたします。

① 業務の洗い出しをする(業務の見える化)

まずは、ご自身が普段どんな業務を行っているかを洗い出していきます。忙しい毎日を過ごしていると、意外と自分がどんな業務を行っているかを把握できていないことが多いと思います。
方法としては、思いつく限りの1週間分の業務を書き出していきます。この段階では思いつく限りで大丈夫です。思いつく限り業務を書き出し、それぞれの業務にどのくらいの時間を費やしているかを感覚で構いませんので記入していきます。
形式は自由ですが、後ほど追記・修正をすることを考えるとパソコンなどで行うことをおすすめいたします。
ここでのポイントは、業務の内容だけでなく、業務のフローも詳しく書き出しをしていくことです。
フローを見える化することによって、関係者も見えてきます。この段階で、複数の業務に同じ関係者がいることも見えきます。
すると、報連相の時間を短縮できるという、短期的なメリットを感じることができると思います。
1週間分の業務を洗い出した後は、月次で行っている業務も同じ手順にて追記をしていきます。
月次業務を追記すると、1カ月分のご自身の業務が見える化されます。

② 工数を確認する(ズレの見える化)

1カ月分の業務と、感覚での時間が記入されている一覧ができていますので、次は実際に業務を行っていきます。
1週間業務を行いながら作成した一覧へ業務内容の追記・修正をしていきます。同時に時間を計っていくことによって、手元の一覧には時間の予実が完成します。実際に予実を確認すると、思っていたより時間を使っている業務や、思っていたより時間を使っていない業務が見えてきます。このズレの見える化が、この工程でのポイントになります。
ズレを認識するだけでも、今後の業務への取り組み方が変わってくる実感が出てくると思います。

③ 重要・緊急マトリクスに当てはめる(重要度の見える化)

次に行うのが重要・緊急マトリクスへの振り分けです。
ご存知の方も多いかと思いますが、このマトリクスは、業務を重要度と緊急度の2軸を使い、4象限に分けていきます。
重要度を図る尺度は成果につながる業務かどうかであり、緊急度は納期が近いかどうかです。この条件に照らし合わせて、それぞれの業務を配置していくと、以下の4象限に分類されます。

重要・緊急マトリクス
A 緊急ではなく重要でもない業務(やっているつもり業務)
Aに配置される業務はないことが望ましいのですが、意外と存在します。
具体的には「何のためにやっているのかわからないけど、以前からやっている業務」という類の業務が該当します。
例えば週次の会議です。慣例として開催されているだけで、一体何が決まっているのかわからないような会議もここに配置されることになります。Aに配置された業務に関しては、まず目的を確認することをおすすめいたします。
B 緊急ではあるが重要ではない業務(思いつき業務)
Bに配置される業務としては「上司からの突然の依頼」という類の業務が該当します。
突発的に降ってくる業務というのは必ずあるものです。突発的ということは緊急性が高いのですが、多くの場合は重要性は低いことがほとんどです。例えば、営業の方であれば今月の案件はどうなっている、体裁を整えるためにデータを入力してほしいなどの業務が考えられます。
突発的にやってきますので、その分その他の予定は後ろ倒しになってくることになります。
C 緊急であり重要な業務(本当の業務)
Cに配置される業務が今自分自身に求められている業務です。
この象限に配置されている業務に関しては、効率化の追求軸だけでなく、成果としての軸をしっかり確認する必要があります。
成果につながる業務のはずですから、この業務へ多くの時間をさけるようにしていきます。
D 緊急ではないが重要な業務(自己投資業務)
Dに配置される業務は、今後の自分自身のために行う業務です。
具体的には、1年次上の業務や1つ上の役職の業務にあたります。今すぐに求められているわけではないですが、今から行うことにより、今後の自分自身のためになる業務という位置づけです。
ここに該当する業務がない場合は、今後の成長のために自ら業務を作っていく必要があります。先輩や上司がどのような業務に取り組んでいるのか確認することをおすすめします。

④ 上記A、B業務を「捨てる」「任せる」「効率化」する

この段階までくると、自分自身の業務の中で成果につながっていない業務が見えてきます。
その候補になるのが、上記Aの「やっているつもり業務」とBの「思いつき業務」です。
この2種類の業務に対してまず行うのが「捨てる」という決断です。
どんなに上手に効率化しても「捨てる」ことに勝る効率化はありえません。
成果につながらないのであれば捨ててしまいましょう。捨てることによっておこる弊害はほとんどないはずです。
まずは捨てることはできるか、を検討してみてください。

「捨てる」の次は「任せる」です。成果にはつながらないが、やらなければならない業務というものはあるものです。
その場合に有効になる考え方は「任せる」です。ここでいう「任せる」とは他の人にパスをするという意味もありますが、自動化の可能性を考える事でもあります。
他の人へパスする場合には「投げっぱなし」や「なすりつけ」にならないように注意が必要です。
業務フローの中で、前後工程にて行ったほうが良い業務がないかを検討します。
同じ業務を複数のメンバーが別々で行っているという事は意外と多いものです。
例えば、上司への報告は複数のメンバーが別々に行っている場合が多いですが、これを同じフォーマットにし、順番に報告を行うことによって、別々に時間を割いていたものが一人の時間で完結するようになります。同じような業務を別々に行っていないか、という観点でA、B業務を見直し、全員ですり合わせることによって、業務の重複が削減され、多くの時間を捻出することができます。

「捨てる」「任せる」を検討しても残る業務に関しては、これらの手順を経て初めて「効率化」が検討できる段階になります。
この「効率化」に関しては、書籍やネット記事などでまとめられている「○○ハック」の考え方を参考にし、取り入れることになります。
重要なことは「取り組みが手軽で効果のインパクトの大きいもの」を選択することです。
効率化を図ることができるとしても、取り入れることのハードルが高い方法は避けるべきです。
効率化のための方法を取り入れるために、余計な時間を使うということは本末転倒になりますので、注意してください。

⑤ ①~④によって空いた時間を改善ではなく改革に使う

ここまでの①~④を行うことによって、皆さんの業務時間はかなり筋肉質になっているかと思いますが、成果を上げるためにもうひと工夫です。
捻出した時間は成果につながるD業務に充当していくことになりますが、その業務の質や効率を高めるために必要な知識やスキルを身につけることが重要です。
もちろん生産性向上が目的となりますので、成果を大きくできること、効率化のスピードを速めることができることが、その知識・スキルの条件です。
例えば、効率化を促進するのであれば、ブラインドタッチを身につけるという事があります。
普段の業務の中でパソコンを使う方は多いと思います。このブラインドタッチのスピードを上げることは、これから先何十年と自分自身の業務スピードを上げることになります。
成果を大きくするために、成果に直結する業務の質を上げることは何かを探します。
今行っている業務を高いレベルで行うためには何が必要かを常に考えることによって、テーマは決まってきます。

まとめ

今回はタイムマネジメントについてお伝えしました。タイムマネジメントの重要な考え方は3つです。

  • ① 効率化は最後の手段
  • ② 成果へのインパクト軸を確認する
  • ③ 今の業務を高いレベルで行うために必要なことに時間を使う

この3つを常に意識しながら業務を行うことによって、生産性向上が期待できます。
職場の同僚が一丸となって取り組むことで、自社の「働き方改革」にも大きな影響を与えることができるかもしれません。
これからタイムマネジメントに取り組もうとお考えの方は、本コラムの内容参考にしていただければ幸いです。

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