働き方改革の担い手である管理職が目指すべき「成果を出せるリーダー」の条件 ~求められるスキルと学び~|コラム|人材育成・社員研修

ダイバーシティや女性活躍、リモートワークに代表される働き方改革をはじめ 、ひと昔前と比べ目まぐるしく環境が変わる中で、今管理職に求められる「あるべき姿」とは何なのでしょうか。成果を上げ続ける管理職のコンピテンシーを明確にするとともに、「管理職のあるべき姿」に近づくための学びのステップをご紹介します。

働き方改革の担い手である管理職が目指すべき「成果を出せるリーダー」の条件 ~求められるスキルと学び~|人材育成コラム_3

管理職のあるべき姿とは

働き方改革の担い手でもある「管理職」を「成果を出せるリーダー」へ 管理職の役割は「管理」から現場における経営課題の実践へ|人材育成コラム_4

みなさんは、「管理職のあるべき姿」と聞いてどんな姿を思い浮かべるでしょうか。

ひと昔前であれば、文字通り、組織や部下を"管理 (マネジメント)"する管理職を思い浮かべる方が多かったかもしれません。もちろん、マネジメントは管理職に必要なスキルです。特に働き方改革の考えが広まってからは、労働時間で仕事量をカバーする働き方が見直され、部下の労働時間を適性に保ちながら組織の成果を上げられる管理職の価値は高まっています。
しかし、環境の移り変わりが激しい現在、管理(マネジメント)だけでは成果を上げ続けることが難しくなりました。例えば、周辺環境の変化に合わせ、企業にはよりスピーディな意思決定が求められています。現場で起こった課題に対して一定の権限を持って即座に判断を下すといった、"リーダーシップの発揮"も、管理職には必要なスキルとなりました。

つまり、管理職のあるべき姿とは、組織や部下の管理に留まらず、「組織(部門)の成果を持続的に出し続ける人材」であると言えます。

一方で、企業内部の声に耳を傾けると「管理職としての本来の役割を認識していない」「プレイヤーとしての意識が抜けない」「マネジメントの知識はあるが実行されていない」など、管理職の育成に苦労したり、管理職として自ら悩んでいる方が多くいます。
部下の活躍を促し、組織の成果を最大化させるためには何が必要なのでしょうか。

管理職に求められる5つのコンピテンシー

コンピテンシーとは、高い業績を上げ続ける人に共通する行動特性のことです。
考え方やとっている行動を分析し、「なぜそのような行動をしたのか」を明らかにすることで、その社員たちが業績を上げ続けている条件が見えてきます。

管理職として高い成果を上げ続ける人には、「5つの共通した行動特性」があります。

  • <管理職に求められる5つのコンピテンシー>
  • 1.経営・事業運営知識の獲得(知識):経営戦略、事業計画など
  • 2.業務の設計・体制の構築(プランニング):組織設計、人事評価制度、目標設定、計画策定など
  • 3.方針浸透と組織間課題の解決(コミュニケーション):方針浸透、動機づけ、人材開発、組織開発など
  • 4.潜在的な課題の特定(思考力):コンセプチュアルスキルなど
  • 5.自立したリーダーとしての自己の確立(セルフマネジメント):リーダーシップなど

この5つのコンピテンシーを理解し、日々の行動の中で意識することが「管理職のあるべき姿」への近道と言えます。

管理職のあるべき姿を体現する、スキル習得の方法は?

では、管理職に必要なコンピテンシーを体現するためには何から行えば良いのでしょうか。
今回は、人材育成の代表的な手法である「研修」を例にとって、管理職があるべき姿に近づくためのポイントを見ていきたいと思います。

管理職育成の目的は、大きく分けて2つあります。1つ目は「管理職が担うべき役割を理解すること」。2つ目は「その役割の実行・実現の方法を理解すること」です。前者は主に新任・初級管理職を対象に、後者は中級・上級管理職を対象に行われます。管理職の役割は何かといった基本的なことから、業務管理やプロジェクト管理、部下の教育など様々なケースを学ぶことで、管理者としての心構えやリーダーに必要とされる要素を修得し、現場での実践力を高めていきます。

では、具体的にそれぞれどういったことを学ぶ必要があるのでしょうか。

<新任・初級管理職向け研修で学ぶべきこと>

企業の戦略や方針によって最適な研修内容は変わってきますが、多くの場合、まず新任・初級管理職には、以下の8つをインプットし、「管理職としての役割」の全体像を知ることが求められます。

  • (1)  管理職としてのセルフマネジメント:リーダーシップなど
  • (2)  外部環境など複雑性への対処:外部環境分析、内部環境分析、資源計画など
  • (3)  組織のビジョン設定:ドメイン設定、ビジョン設計など
  • (4)  組織の戦略立案:資源投下計画など
  • (5)  組織化:組織設計、役割定義、業務分担など
  • (6)  ビジョンの浸透:ビジョン・仕事の伝達、ビジョン浸透の阻害要因特定・排除など
  • (7)  部下への動機付け:逆算思考、ピグマリオンマネジメント、4種類の欲動など
  • (8)  PDCAと問題解決:目標設定、計画立案、実行、検証、評価、改善、対策など

特に管理職へ昇進したばかりだと、部下に任せるよりも自分でやった方が確実で早いと思ってしまいがちですが、これでは単に仕事が早い一般社員止まり。組織として成果を出すことにはつながりません。「名プレイヤーは必ずしも名監督にあらず」という言葉があるように、自身がトッププレイヤーとして成果を出すやり方ではなく、組織全体で成果を出すにはどうしたらいいのかを考え、実行することが管理職に求められるスキルです。新任・初級管理職研修では、基本事項をしっかり知り、学ぶことで、まずは「管理職とはプレイヤー業務と一線を画すものである」ということを理解することが重要です。

<中級・上級管理職向け研修で学ぶべきこと>

また、すでに管理職として業務に従事している中級・上級管理職は、基本事項を再確認する研修のほか、一人ひとりが抱える課題に合わせた研修を取り入れることが一般的です。

例えば、前述のように、働き方が管理職というよりもプレイヤーの傾向が強いまま変わっていないという課題があったとします。自分の担当業務をもちながらマネジメントを行うプレイングマネジャーであったとしても、管理職に求められる役割はあくまで自分個人ではなく組織の成果を最大化すること。なかなかプレイヤーから抜け出せない社員には改めて管理職の役割を伝達し、プレイヤーとしての業務に傾倒しすぎることのデメリットなどを伝える研修を受講してもらうことが効果的です。

また、自分より10歳も20歳も年下の新入社員や若手社員は、育ってきた環境が違いますから、物事の考え方が大きく違っていて当然です。そのため、部下との人間関係をうまく構築できないと悩むベテラン管理職の声もよく耳にします。部下とのコミュニケーションは、成果を出すためのチームビルディングに欠かせないもので、管理職のスキルとして注目されているテーマの一つでもあります。この場合は、どのように部下と接すれば良好な人間関係を築くことができるのかに焦点を当てた研修から学ぶことが有効です。


管理職に求められることは、年々増えてきています。管理職のあるべき姿も「組織(部門)単位の管理に長けた人材」ではなく、「全社目線を持ったうえで自組織(自部門)の成果を最大化させられる人材」に広がっています。もちろん、そのために身につけなければいけないスキルも増えました。
求められることが多いからこそ、改めて管理職に必要なコンピテンシーやスキルを理解し、効果的な学び方で自分に取り入れていくことが大切です。

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