VUCA(ブーカ)時代にはなぜOODAループが求められるのか?

新型コロナウイルスのまん延による世界的な混乱など、今の世の中は将来を予測するのが困難な時代(VUCA)と言われています。 従来のトップダウン型マネジメントやPDCAサイクルでは変化のスピードに追い付けず競合に負けてしまいます。

本コラムでは、VUCA時代を生き残るためのOODAループや変革型リーダーシップについて解説します。

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目次

企業は存続・発展し続けなければならない

中小企業庁によると、日本には約359万もの企業が存在しているそうです。

さらに毎年約10万社以上が新規法人登記されているので、10年後にはさらに100万社増えるかというと、そうはなりません。10年前と比べると、企業数はむしろ減少しているのです。
国内企業数の推移は、こちらをご参照ください

なぜ新規法人登記が毎年10万社も行われているのに企業数が減ってしまうのでしょうか?
その理由は、「倒産と廃業」です。
企業は起ち上げられた瞬間から、いかにして倒産せずに発展し続けるのかという課題を抱えているのです。

企業が存続・発展し続けるためには環境変化への適応が不可欠

では、企業が存続・発展し続けるためにはどうしたら良いのでしょうか?もちろんこの解決策は1つではありませんが、
有意義な解決策の1つが「環境変化に適応する」ことと言えるでしょう。

VUCA(ブーカ)という言葉を聞かれたことはありますでしょうか?
VUCAとは「将来を予測するのが困難な時代」という意味で、

  • V=Volatility(変動性)
  • U=Uncertainty(不確実性
  • C=Complexity(複雑性)
  • A=Ambiguity(曖昧性)
の頭文字をとった造語です。


もともとは1990年代の冷戦終結後の複雑化した国際情勢を表す軍事用語として使われ、2016年ダボス会議では現在の世界経済情勢を形容し、「VUCAワールド」と表現されました。

ビジネス上においてVUCA時代という表現は「予測不能な混迷を極めた時代であること」を示す時に使われます。
つまりVUCA時代においては、これまでの経験・常識が通用しなくなっているのです。

では、どのようなスキル・マネジメントが求められるのか、具体的に見ていきましょう。

VUCA時代には思考スキルを身に付けることが必要

例えばAI・IOTの発達による無人店舗・キャッシュレス決済、SNSの普及による生活様式の変化、
新型コロナウイルスのまん延による対面販売の抑制やマスクをつけて行う接客のマナー化、日本国内の少子高齢化に伴う社会構造の変化、 環境破壊が進むことによる気候変動など、現代の我々は「これまでの経験を基に解決策を検討したり事前に対策を打ったりするのが困難な問題」に数多く直面しています。

VUCA時代において企業が発展するためにビジネスパーソンに求められることは、その状況・事実をとらえ、
必要な対応・アイディアなどをゼロベースで考え素早く判断し実行することです。
そのためには、ビジネスパーソンひとりひとりが、クリティカルシンキング、ロジカルシンキングのようにベーシックな思考スキルを身に付けることが必要になります。

VUCA時代には逆ピラミッド型のマネジメントが必要

VUCA時代においては企業を取り巻く事業環境が大きく変化し、将来を予測するのが困難となっており、
企業経営とマネジメントのありかたも大きく変更せざるを得なくなっています。

例えば、これまでは国内市場(マーケット)が継続的に拡大し続けていたために、多くの企業では左図のように経営層が
マーケットの今後の展開を予測し、 特長ある商品の企画・制作・販売を管理職に指示し、それを一般社員が忠実に実行する、ということで成り立ってきました。
つまり、トップダウン型の効率と合理性を重視したマネジメントが行われてきたのです。

しかしながらVUCA時代の今、この図式は一変しています。顧客が多様化し、志向性や要望の変化スピードがアップすることにより、商品やサービスのライフサイクルが短期化するようになりました。

その結果、従来の経営層発信の事業展開やPDCAサイクルでは変化のスピードに追い付けなくなってしまったのです。
つまり右図のようにお客様や市場の状況を現場にいる一般社員が観察し、吸い上げ、スピーディーに管理職に情報提供と提案を行い、管理職は現場判断で意思決定を連続して行う、ボトムアップ型の構造にしなければ、市場や競合に取り残されてしまいます。

逆ピラミッド型のマネジメントスタイル OODAループ(ウーダループ)

このように現場の状況に合わせて、現場で判断しスピーディーに行動するマネジメントスタイルをOODAループ(ウーダループ)といいます。

  • O=Observe(観察)
  • O=Orient(状況判断、方向づけ)
  • D=Decide(意思決定)
  • A=Act(行動)

OODAループは、状況に合わせてスピーディにサイクルを回すため、PDCAと比較すると行動を起こすまでの所要時間(期間)が短くなります。
変化スピードが早く、未来予測が困難で、変化適応が重視されるVUCA時代に必要なマネジメントスタイルと言えます。

またOODAループはただ導入すればよいものではありません。
やみくもに現場で判断し、実行をすることでは変化に対応はするものの、行き当たりばったりのマネジメントになってしまうリスクがあります。OODAループの成功要因は明確な方向性をリーダーが打ち出すこと、一方で、現場のメンバーに明確に範囲を決めて権限移譲・エンパワーメントすること、そして何より現場メンバーのオーナーシップとプロフェッショナリティの向上にあると言えます。

VUCA時代には変革型リーダーシップが必要

先が見えないVUCA時代に生き残りを図る経営者は、従来のピラミッド型の組織図とマネジメントスタイルでは自社を存続・発展し続けることが難しく、ボトムアップで動く逆ピラミッド型のマネジメントスタイルをとる必要があると考えています。

その実現のために、特に管理職に変革型リーダーシップを期待する経営者が増えています。
前例踏襲ではなく、自らの言葉でビジョン=将来像を描き、ゼロベースで何をすべきかメンバーと一緒に考え、
メンバーをリードしてほしいと管理職に期待する経営者が多いからと言えるでしょう。

またリーダーシップの発揮とともに部下への権限移譲や、部下育成、動機づけを期待する声が多いのも、OODAループを適切に機能させたいという経営者の意図があるのではないでしょうか?

リーダーシップの権威ジョン・コッターは、リーダーシップは組織が変革すべき時こそ、必要であると述べています。
また、変革を実現するリーダーは目指すべきビジョンや目標を設定し、それを達成するために、役割分担や仕組みを創ることとしています。

VUCA時代に企業が存続・発展し続けるためには、OODAループを適切に機能させること、またそのためには管理職の強化とメンバーの強化、その両立が必要であると言えます。

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