プレスク様 トップインタビュー「エンジニアの枠を超える“ビジネスマン”を育成し社会的価値の高い企業へ」|事例

株式会社 プレスク 様
代表取締役社長 湯浅 信 様
代表取締役社長 湯浅 信 様							|プレスク様 トップインタビュー「エンジニアの枠を超える“ビジネスマン”を育成し社会的価値の高い企業へ」|事例_3
会社設立
:1989年1月
事業内容
:情報システム分野におけるITコンサルテーション、パッケージ、ソフトウェア開発・保守、及びアウトソーシング事業全般
本社
:〒101-0047
東京都千代田区内神田1-2-1ダコタハウス8F
TEL
:03-5281-0121
FAX
:03-5244-5456
企業サイト
:www.presq.co.jp
代表取締役社長 湯浅 信 様|プレスク様 トップインタビュー「エンジニアの枠を超える“ビジネスマン”を育成し社会的価値の高い企業へ」|事例_3

システム開発・構築を主力事業としている株式会社プレスク。ただ、同社にはユーザ企業や元請けから割り振られた仕事だけをこなす“イエスマン”のエンジニアはいません。「社会にインパクトを与えたい」と言う湯浅社長が求める人材は、プロジェクトの成功というチーム共通の目的に向かって改善提案のできる“ビジネスマン”。ワーク・ライフ・バランスで取り上げられることの多い同社ですが、これを実現するためには、生産性向上のための様々な取り組みがあります。

社員とその家族の幸せのための会社 社員一人ひとりが経営を自分ごと化

我々の業態は2極化しています。「エンジニアを○名派遣して欲しい」というクライアントからのリクエストに対して忠実に応える仕事の請け方と、もう一つはクライアントとともにプロジェクトの成功を目指しチームで取り組む仕事の請け方です。当社は後者を志向しており、いかにクライアントのパートナーとなるか、という観点で仕事をしています。
確かにエンジニアの稼働には濃淡があるので、クライアントの「今欲しい」に応えれば瞬間の売上・利益にはなりますが、戦力の切り売りはしないと決めています。

根底にあるのは、「会社は社員とその家族の幸せのためにある」という思いです。企業として「一人ひとりを尊重し、それぞれが活躍できる環境を構築する」という理念を掲げていますが、この理念に共感してもらえないと、いくらエンジニアとしてのスキルが高くても当社では働くことはできません。
ちなみに採用に当たっては、①理念・ビジョンへの共感、②カルチャーとの親和性、③ポテンシャル、④スキルマッチの4点を、この優先順位で見ています。社員一人ひとりが家族と共に豊かな人生を追求するためにプレスクという企業が存在するわけですから、逆に言えば社員一人ひとりが誰よりも会社のことを考え、会社を良くするために能動的に行動してくれなくてはいけません。これができると、社員の幸せが会社の成長につながります。最近、メディアで取り上げられることが多くなり、当社を志望してくれる人の中には「プレスクに入社したらワーク・ライフ・バランスが叶う」と思っている人もいますがそれは勘違いで、一人ひとりが能動的に考え、行動してはじめて手に入るものだと思います。

根底にあるのは、「会社は社員とその家族の幸せのためにある」という湯浅社長

これは業務においても同じです。
以前、不況のあおりを受けてプログラマ・SEとしての仕事がなくなったことがありました。そういう環境の変化もあり、「プログラミングだけできればいい」という発想を断ち切り、顧客と共にプロジェクトを成功に導くパートナーとしての立ち位置を獲得するよう、いち早く取り組みました。プログラム言語は時代によって流行り廃りがあり、これをマルチに身につけるのは至難の業です。また若いうちは良くても、40代、50代と年を重ねるにつれて、プログラミングだけの働き方は辛いと思います。そもそもAIの発達でプログラミングそのものが10年後にはニーズがなくなっているかもしれません。しかしIT自体がなくなることはありません。

ですので、いつも社員には「エンジニアの枠を超えろ」「イエスマンになるな」「“ビジネスマン”たれ」と言っています。自分たちがいる業界で世の中にインパクトを与えるために何ができるのか、能動的に考え、自走できる集団でありたいと思い、会社としても様々な機会を提供しています。
ここでいう“ビジネスマン”とは、「提案し、調整できる人」を意味しています。エンジニアはコンピュータに向かってプログラミングができさえすればいいということではなくて、プロジェクトの成功というチーム共通の目的に向けて、問題があれば解決策を提案し、ステークホルダーと調整して実行に移さなければいけません。要件通りの納品をすることはもちろんですが、当社がチームに加わることで、結果としてクライアントの業務改善や品質向上に寄与することも多くあります。一例を挙げると、チームのミーティングを終業時から始業時に変更することで生産性を高めるとともに、クライアントのワーク・ライフ・バランスが改善されたことなどがあります。

エントランスにはワーク・ライフ・バランス認定状などが並ぶ
エントランスにはワーク・ライフ・バランス認定状
などが並ぶ

社内プロジェクトでスキル向上 仕事経験を社内で疑似体験

“ビジネスマン”としてのスキルを身につけてもらうため、社外のビジネス研修の機会はもちろん、社内で疑似体験の機会も提供しています。ダイバーシティ推進や社内コミュニケーション活性化を目的とした、会社をよくするための社内プロジェクトです。ワーキンググループや研究会と呼んでいるのですが、例えばCSR活動やファミリーデー、若手であれば全社の飲み会などをプロジェクトリーダーとして遂行してもらいます。企画するだけでなく、その実現のために社内のいろんな人や部署にプレゼンし調整することも必要になります。社内プロジェクトを通して、人として大切な「素直な心を持つこと」「行動に移す勇気を持つこと」「誠実に対応すること」「感謝を忘れないこと」も教育しつつ、プロジェクトマネジメントのスキルを身につけてもらっています。
このように、会社をよくするための取り組みがそのまま業務でのスキルアップにつながっているのがポイントです。

そのほか、「大人の社会科見学」と称して、日ごろ普通に生活しているだけではなかなか経験できないところへ全社員で出かけています。「本を読む(知る喜び)」「旅に出る(人に会う)」「共通の体験をする」の3つが人生を豊かにする方法だと考えますが、これを社員全員で経験することが仲間意識の醸成という観点でも大事だと考えています。

社内のワーキンググループで提案業務を体験
社内のワーキンググループで提案業務を体験
「大人の社会科見学」で藍染めを体験
「大人の社会科見学」で藍染めを体験

私が代表職について10年。これまで私が担当してきた業務を管理職へ、そして管理職の作業を次の世代に渡せるように後任を育てることを求めています。

事業と企業文化の継承、発展を実現していくために、企業が人材育成に投資していくことは必須条件であり、経営者は社員一人ひとりが活躍できる環境を構築、維持していく。その継続性が企業としての社会的価値を高めるでしょう。

次の世代へスムーズにバトンタッチできるよう、今後も人材育成に注力していきたい、そう考えています。

社長の格言「枠を超える」
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