社会人55,456名のビジネス基礎力調査結果を発表| ニュースリリース |人材育成・社員研修

株式会社ラーニングエージェンシー(本社 東京都千代田区、代表取締役社長 眞﨑大輔、以下「LA」)は、社会人向けのビジネススキル診断テスト「Biz SCORE Basic」の受検者55,456名の結果を分析し、公表しました。

背景

安倍政権でも掲げる「人生100年時代」の到来、そして第四次産業革命により、個人と企業を取り巻く環境は大きく変化し、個人が自らのキャリアを主体的に開発し続ける必要性が叫ばれています。2018年には、経済産業省が人生100年 時代を見据えた「新・社会人基礎力」を発表し、「社会人基礎力」への注目度が高まりました。

企業の人材育成を支援するLAでは、この社会人基礎力の向上に寄与すべく、社会人向けのビジネススキル診断テスト「Biz SCORE Basic」を提供しています。この度、受検者が延べ50,000名を超えたのを機に、ビジネス基礎力の実態調査を実施しました。

ビジネス基礎力

ビジネス基礎力とは"組織の中で期待される成果を継続的に出すために必要な知識・スキルのうち、職種・業種・役職を問わず共通して必要になる基礎的な力"です。
診断テストは下記の4カテゴリ、100点満点で構されています。

ビジネス基礎力
ピックアップ

年代別傾向│全世代の中で20代後半が平均スコアトップ

年代別平均スコア

年代別で比較すると、最も高スコアだったのは20代後半(54.8点)でした。次いで30代前半(54.2点)、30代後半(53.5点)と年齢とともにスコアが下がる結果となりました。年齢が若いほど高得点かというとそうではなく、最も若手である24歳以下は20代後半よりも2.5点低く、4位にランクイン。次いで5位は40代前半という結果でした。
カテゴリ別で見ても、4つのカテゴリのうち「Communication」「Planning & Control」「Thinking」の3つのカテゴリにおいて20代後半がトップに。「Business Knowledge」については、年代別傾向2位の30代前半が1位という、ゆとり世代がトップを占める結果となりました。

業種別傾向│情報通信業が1位。全てのカテゴリにおいてトップに 

業種別平均スコア

業種別で比較すると、1位は情報通信業(55.2点)、2位は学術研究、専門・技術サービス業(53.2点)、3位はサービス業(52.7点)でした。1位の情報通信業は 4カテゴリ全てにおいてトップであり、特に「Planning & Control」においては、全体 平均*1と1点以上の差をつける結果となりました。

*1「Planning & Control」の全体平均13.7点


職種別傾向│会計、コンサルタントなどの専門職が1位。2位との差は2.6点 

職種別平均スコア

職種別では、1位は会計、コンサルタント等専門職(56.5点)、2位は医療・介護等専門職(53.9点)、3位は技術職(52.8点)という結果でした。年齢や業種での比較に比べ、1位と2位の差が大きく開き、その差は2.6点となりました。また、4つのカテゴリのうち「Business Knowledge」においては、4位の事務職が2位にランクインしました。


カテゴリ別傾向│「Communication」のスコアが最も高く、「Business Knowledge」が最も低い

カテゴリ別平均スコア

出題カテゴリ別(各25点満点)ではビジネスマナーや口頭・文書伝達などの「Communication」の平均スコアが最も高く、次いで仕事の計画力や進め方といった 「Planning & Control」、3位が課題設定や解決策立案といった思考力 「Thinking」、最も平均スコアが低かったのが、経営やマーケティング、経済などに関する知識 「Business Knowledge」でした。各カテゴリはさらに5つのテーマに分けられ、全20テーマのうち最もスコアが高かったのは「Communication」の中の「口頭伝達」、最も低かったのは「Business Knowledge」の中の「財務・経理」でした。


まとめ

ビジネススキル診断テスト「Biz SCORE Basic」の開始以来4年間の受検者55,456名の結果を見ると、20代後半以降、 年齢とともにスコアが下がる傾向があることがわかりました。今回の調査で、40代以降のスコアは24歳以下のスコアよりも低いという結果が出ましたが、これには、今の20~30代の社員と比べて体系的にビジネススキルの基礎を習得する機会が少なく、「上司の背中を見て学ぶ」「経験を積んで学ぶ」のが一般的だったことが影響しているのではない でしょうか。

また、会計、コンサルタント等専門職が全てのカテゴリで1位となったことは、問われている内容が他の職種と比べて、より日々の仕事に直結しているためとも考えられます。

しかし、ビジネス基礎力は、年齢や役職、職種、業種を問わず共通して必要となる力です。全テーマの中で最も平均スコアが低かった「財務・経理」など、日々の業務に直結することが少ない知識・スキルであったとしても、変化の激しい時代の中で主体的にキャリアを形成していくためには、幅広く知識・スキルを習得しておく必要があります。

社員が自ら率先してスキルを身につけることも大切ですが、企業・組織においても、「業務外のことも学べる機会を提供する」「多様な仕事を経験させて幅広く知識をつけさせる」「自発学習を促す」など、社員のビジネス基礎力を向上させる取り組みが求められていることは間違いありません。

ビジネススキル診断テスト「Biz SCORE Basic」とは?
組織の中で期待される成果を継続的に出すために必要な知識・スキルのうち、職種・業種・役職を問わず共通して必要になる基礎的な力である"ビジネス基礎力"を診断するテストです。受検者は4年間で延べ50,000名を突破しました。診断テストは 「Business Knowledge」 「Planning & Control」 「Communication」 「Thinking」 の4カテゴリ20テーマから厳選された100問を、90分間で解答するWebテストです。

調査概要

調査対象者 ビジネススキル診断テスト「Biz SCORE Basic」受検者
調査時期 2016年3月1日~2019年9月30日
調査方法 自記式のアンケート調査
サンプル数* サンプル数 55,456名
属性 (1)年代
①24歳以下:9.4%(5,215名)             
②20代後半:16.2%(8,992名)
③30代前半:15.3%(8,484名)
④30代後半:15.4%(8,523名)
⑤40代前半:16.2%(8,983名)
⑥40代後半:13.2%(7,310名)
⑦50歳以上:14.3%(7,949名)
(2)業種
①情報通信業:26.7%(14,799名)
②卸売業、小売業:21.2%(11,768名)
③製造業:13.0%(7,182名)
④学術研究、専門・技術サービス業:6.3%(3,490名)
⑤サービス業(他に分類されないもの):9.4%(5,203名)
⑥不動産業、物品賃貸業:8.9%(4,911名)
⑦建設業:3.4%(1,911名)
⑧その他:10.8%(5,994名)
⑨無記名:0.4%(198名) 
(3)職種
①技術職:33.3%(18,494名)
②営業職:25.6%(14,173名)
③事務職:23.3%(12,934名)
④会計、コンサルタント等専門職:5.1%(2,851名)
⑤販売職:2.9%(1,605名)
⑥医療、介護等専門職:1.2%(685名)
⑦その他:8.5%(4,714名)


受検者推移

Biz SCORE Basic 延べ受験者数

*本調査を引用される際は【ラーニングエージェンシー「社会人ビジネス基礎力調査」】と明記ください

社会人55,456名のビジネス基礎力調査結果を発表

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