ITやAIにおける技術の進歩は日々目覚ましく、金融業から製造業、医療、農業まで活用分野が急速に広がっています。それに伴いIT人材/AI人材の需要はますます高まる一方、IT分野ではトレンドの変化が激しいため、必要な知識やスキルにも変化が生じ、結果、人材の育成・確保が追いついてません。IT/AI分野で高い専門性を発揮しながらも、ビジネスの先を見据え、変化に柔軟に対応できる人材を育成するには、どうすればよいのでしょうか。

よくあるお悩み・課題

  • ITやAIの専門スキルを指導できる担当者が社内にいない
  • AIを活用してみたいと思うものの、AIの活かし方を考えられる社員がいない
  • 実務だけでなく、専門知識を活かした提案ができる人材になって欲しい
  • コミュニケーションを苦手とするエンジニアが多い

IT人材/AI人材の育成手法

構想力やコミュニケーション力などの汎用スキルと高度な専門スキルをバランス良く保持していることが、現在のIT人材/AI人材に求められます。

■汎用スキル

まずは、主要なヒューマンスキルを伸ばす上で具体的にどんなスキルを身につけてほしいのかを列挙します。政府や人材育成会社が提供している能力モデルを参考に、必要なスキルを挙げるとよいでしょう。

例えば、意見や感情に流されず客観的に物事を判断するには「健全な批判思考」が欠かせません。「指示した通りに作業をこなせば良い」「このようなやり方が一般的だ」という思考ではなく、「もっと良いやり方があるはずだ」「今のやり方はまだまだ効率が悪い」と考えることが、システム開発の生産性向上やAIの効用を最大化することつながります。

また、構想力や企画力といったプランニングスキルを社内でトレーニングできれば、本人にとっては負担が軽くなりますが、育成側の負担が重くなります。一方、こうしたトレーニングで外部研修を利用する際は、トレーニングの難易度が受講者に適切かどうかを見極める必要があります。そのほかにも、様々なジャンルの本を読む、他社の社員と交流するなど普段の業務では得られない情報に広く触れることも重要になってきます。

■ITスキル

社員に必要なITスキルを整理するうえでは、情報処理推進機構(IPA)が公開しているITスキル標準を用いるとよいでしょう。ITスキル標準では11の職種に分類し、職種ごとに35の専門分野を設け、それぞれの専門分野で能力や実績に基づいた7段階のレベルを設定しています。

いずれの職種・分野であれ、ITスキルを伸ばすには「現場で経験を積む」ことと「資格取得などで新しい知識を身につける」ことの均衡をとることが重要です。

ITスキルは現場で経験を積んでこそ習熟できますが、現場のみを成長の機会とするには注意が必要です。目の前の業務では質の高い仕事ができるものの、時間が経つにつれ、それ以外の業務には携われないという事態になるおそれがあります。一方で資格取得などで新しい知識を身につけることに傾倒すると、周囲からは「資格があるからといって、現場で活躍できるとは限らない」と見られ、資格を活かせる業務にすぐには関われない可能性があります。

重要なのは両者のバランスです。現場で経験を積みつつも新たな知識を得ること、そして新たな知識を活かせる業務でさらに経験を重ねていくことがITスキルを伸ばすポイントといえます。

■AIスキル

文部科学省では、AI(人工知能)人材の定義を「AIの問題を解決する人材(研究者)」「AIを具現化する人材(エンジニア・プログラマー)」「AIを活用する人材(アナリスト・プランナー)」の3つに分類しています。

現場で主に求められるのは「AIを具現化する人材」と「AIを活用する人材」ですが、これらのAI人材に共通して重要なのは、「AIを使ってどう価値を生み出すか」を思考する能力です。

それには、共通スキルに加えて「AIの特徴に関する知識」と「社内業務フローに関する知識」の2つを伸ばすとよいでしょう。AIは大量のデータ分析や繰り返しの作業を得意としているため、そうした特徴を活かすには、自社のビジネスや商流、全社でどのような業務が行われているのかを細かく理解していることが欠かせません。

AIの特徴については、IT企業や人材育成会社などが開催するセミナーに足を運び知識を得るのがおすすめです。AI黎明期を過ぎて、現在は様々な事例が生まれています。また、機械学習や深層学習(ディープラーニング)技術の活用には、プログラミング言語の習得も必要になってきます。AI開発分野で主に利用されているPythonは、AIに関するライブラリが豊富で、初学者でも比較的習得しやすいプログラミング言語ですが、「開発のしやすさ」や「安全性」も視野に入れて、自社の目的に合った言語を選びましょう。

プログラミング言語を学習するうえでのポイントは、「学習の継続性」と「管理のしやすさ」です。例えば、ブラウザでコードを書きながらインプットとアウトプットを繰り返し行うことができれば、環境構築の手間がなく、社員のモチベーションを維持しながら実践力を身につけられるでしょう。

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