テレワークの継続には、社内コミュニケーションの活性化が不可欠⁉  人事担当者948人を対象に調査を実施しました|リサーチ|人材育成・社員研修

2020年6月1日

新型コロナウイルスの感染拡大により急速に普及したテレワーク。BCP対策や働き方改革の一環として、今後も積極的にテレワークを活用するという企業も多いのではないでしょうか。今回は、企業の人事担当者948人を対象に実施したアンケートをもとに、テレワークの導入が社員に与える影響や継続的なテレワークの実施に求められる要素について考察しました。

テレワークの継続には、社内コミュニケーションの活性化が不可欠⁉  人事担当者948人を対象に調査を実施しましたリサーチ_3

72.1 %が新型コロナウイルス感染症対策として急遽テレワークを導入

まずは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、どの程度の企業がテレワークの導入に踏み切ったのかを見ていきます。5月12日から18日にかけて行った調査では、「新型コロナウイルス対策としてテレワークを導入した」企業が72.1%に上りました(図1-1)。

企業規模別で見ると、従業員数300人以下の中小企業では8割近くが新型コロナウイルスの感染拡大を機にテレワークを導入。一方、従業員数301人以上の企業では、36.0 %が「以前からテレワークを導入していた」こともあり、このタイミングでの導入は56.8%となりました(図1-2)。

(図1-1)

(図1-1)

(図1-2)

(図1-2)

テレワーク中の課題:1位は「コミュニケーション不足」、2位は「職種間不平等」

では、テレワークの実施によって、社員にはどのような影響が出ているのでしょうか。テレワークを「以前より導入している」「新型コロナウイルス対策として導入した」と答えた企業に聞いたところ(図2)、以前から導入している企業では、「育児・介護との両立がしやすい(71.3%)」がトップとなり、次いで「コミュニケーションの不足(68.4%)」「テレワークに不向きな職種・業務による不平等の発生(62.0%)」「残業の削減(50.3%)」「生産性の向上(42.1%)」という結果になりました。

一方、新型コロナウイルス対策としてテレワークを導入した企業では、「コミュニケーションの不足」を挙げる企業が74.9%と最多に。以下、「テレワークに不向きな職種・業務による不平等の発生(73.0%)」「残業の削減(48.8%)」「業務効率の悪化(44.8%)」「育児・介護との両立がしやすい(44.6%)」と続き、急遽テレワークを取り入れた企業ほど、マイナスの影響を挙げる企業が多い傾向が見えてきました。

(図2)

(図2)

まとめ

今回の調査から、テレワークの導入によって、多くの企業が「コミュニケーション不足」や「職種間不平等」といった課題を抱えていることが判明しました。特に、新型コロナウイルスの感染拡大を機にテレワークを開始した企業においては、コミュニケーション不足や不平等感に加え、業務効率の悪化など、プラスの影響よりもマイナスの影響を感じているケースが多く、テレワークの導入によって企業が新たな課題に直面している実態が浮かび上がりました。

また今回の調査では、テレワークの導入による影響だけでなく、新型コロナウイルスの感染拡大そのものが人材育成に与える影響についてもアンケートを取り、84.0%が「影響がある」と回答(図3)。さらに、このような状況下、社員に求めるスキルについては「コミュニケーション力(67.1%)」が1位(図4)となるなど、多くの企業が「コミュニケーション不足」という新たな課題に対応すべく、コミュニケーション力の強化を求めていることも明らかになりました。

(図3)

(図3)

(図4)

(図4)

テレワークをはじめ、変則勤務や時差出勤、また在宅勤務者と社内勤務者の混在といったスタイルのほか、企業によっては、新型コロナウイルス感染症の終息後もテレワークを継続する方針を示すなど、"新しい働き方"が少しずつ定着しています。"オフィスで顔を合わせる"が当たり前でなくなりつつある中、コミュニケーションを活性化するような取り組みをはじめ、組織運営や人材育成の抜本的な見直し、改善を必要とする企業がますます増えていくのではないでしょうか。

調査概要 新型コロナウイルス感染症の影響調査

調査対象者 人事・教育担当者
調査時期 2020年5月12日~2020年5月18日
調査方法 WEBでのアンケート調査
サンプル数 948名
属性 (1)業種
①IT・インターネット:25.2%(239名)
②流通・小売・サービス:13.9% (132名)
③製造:19.0%(180名)
④金融:3.5%(33名)
⑤商社:10.2%(97名)
⑥マスコミ・広告:2.8%(27名)
⑦建設・不動産:7.0%(66名)
⑧医療・福祉:1.8%(17名)
⑨インフラ:2.8% (27名)
⑩教育:0.8%(8名)
⑪その他:12.8%(122名)
(2)所属企業の従業員数規模
①1名~50名:16.9%(160名)
②51名~100名:22.9%(217名)
③101名~300名:36.8%(349名)
④301名~500名:8.0%(76名)
⑤501名以上:15.4%(146名)


本調査を引用される際は【ラーニングエージェンシー「新型コロナウイルス感染症の影響調査」】と明記ください
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