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すれ違う新卒一年目社員と管理職、そのズレとはいったい?
新卒一年目社員の育成に関する調査を実施しました

すれ違う新卒一年目社員と管理職、そのズレとはいったい?
新卒一年目社員の育成に関する調査を実施しました|リサーチ|人材育成・教育研修

2019年6月10日 |NEW!

今年も大勢の新卒社員を迎え入れた企業が多いのではないでしょうか。今回は、管理職と2018年度入社の新卒社員、計2,050名を対象に行ったアンケート調査から見えてきた、管理職と新卒社員の間に生じている“すれ違い”に焦点を当て、新卒社員を育てるポイントを考察します。

図1-1(管理職に対して)新卒一年目社員はどんなときに自分の成長を感じていると思いますか?(複数回答)リサーチ_3

新卒社員が成長を実感する瞬間
管理職は「褒められたとき」「責任がある仕事を任されたとき」と思っているが...

今回の調査は、2018年度に新卒社員が入社した企業の管理職1,112名と、2018年度入社の新卒社員938名の計2,050名にご協力いただき、管理職には「新卒社員の育成」について、新卒社員には「自身の仕事に対する意識」について回答いただきました。

まず管理職に対して、新卒社員がどんな場面で成長を感じていると思うか聞いたところ、1位が「褒められたとき」(42.0%)、2位が「責任がある仕事を任されたとき」(40.3%)という結果になりました(図1-1)。一方で、新卒社員本人にどんなときに自分の成長を感じているか質問したところ、1位が「褒められたとき」(30.3%)で、2位が「教えてもらったことが実践できたとき」(24.2%)となり(図1-2)、「成長実感」について認識のズレがあることがわかりました。

図1-1(管理職に対して)新卒一年目社員はどんなときに自分の成長を感じていると思いますか?(複数回答)

図1-1(管理職に対して)新卒一年目社員はどんなときに自分の成長を感じていると思いますか?(複数回答)

図1-2(新卒一年目社員に対して)どんなときに自分の成長を感じていますか?(複数回答)

図1-2(新卒一年目社員に対して)どんなときに自分の成長を感じていますか?(複数回答)

管理職が新卒社員に望んでいるのは「業務の優先順位づけ」「論理的な思考展開」の強化

次に、管理職に対して新卒社員に何を学んでほしいか聞いたところ、1位が「業務の優先順位づけ」(58.0%)、2位が「論理的な思考展開」(47.3%)という結果になりました(図2-1)。しかし、新卒社員自身が課題だと感じているのは、1位が「口頭による正確な情報伝達」(47.6%)、2位が「業務の処理スピード」(44.4%)となり(図2-2)、ここでも管理職と新卒社員の間に認識のズレがあることが明らかになりました。

図2-1(管理職に対して)新卒一年目社員にもっと学んでほしいことは何ですか?(複数回答)

図2-1(管理職に対して)新卒一年目社員にもっと学んでほしいことは何ですか?(複数回答)

図2-2(新卒一年目社員に対して)実際に働いてみて、どんなことにつまずきを感じますか?(複数回答)

図2-2(新卒一年目社員に対して)実際に働いてみて、どんなことにつまずきを感じますか?(複数回答)

管理職が新卒一年目社員の育成で苦労しているのは
「育成時間が取れない」「やる気を高められない」

続いて、管理職に新卒社員の育成で最も苦労していることは何か聞いたところ、1位が「部下育成の時間が取れない」(25.0%)、2位が「部下のやる気を高められない」(24.0%)という結果になりました(図3)。

メンバーの指導にあたるべき管理職のほとんどがプレイングマネジャーだといわれる昨今、管理職は限られた時間の中で部下の成長を実現しなければならない状況となっています。そのため、管理職のタイムマネジメント力は、今後ますます重要になっていくでしょう。

図3 新卒一年目社員の育成を行う中で、どんな場面で最も苦労していますか?(単一回答)

図3 新卒一年目社員の育成を行う中で、どんな場面で最も苦労していますか?(単一回答)

管理職に求められるのは、"マイクロフィードバック"

今回の調査から、管理職の多くが「仕事を任せたとき」に新卒社員が成長を感じると考えている一方、新卒社員が実際に成長を感じるのは「教えてもらった業務を実践できたとき」であるというように、両者の間にすれ違いが生じていることが明らかになりました。

当社が2014年度から毎年実施している新入社員のキャリアに対する意識調査で、「成長実感」は仕事に対するモチベーションにつながることがわかっています。そのため、新卒社員の成長を促すには、「仕事を任せる」だけでなく「新卒社員が過去と比較してどのように変わったか(成長したか)を、業務の中でこまめにフィードバックしていく」、すなわち"マイクロフィードバック"を実施することが重要だといえます。また、「フィードバックを行う際に、強化・改善してほしいスキルをすり合わせる」ことで課題感のズレも解消できます。

まとまった時間を取ることが難しい管理職にとって、業務指導時のマイクロフィードバックこそが新卒社員を成長させる効果的な育成法といえるのではないでしょうか。今回のレポートも参考に、ぜひ皆さんの会社でもマイクロフィードバックを実践してみてください。

【調査概要】
1. 管理職層に対する新卒・若手の育成に関する意識調査

調査対象者 当社が提供する管理職研修の受講者(研修は東京・名古屋・大阪で開催)
※上記で2018年度に新卒社員が入社した企業の回答を採用
調査時期 2018年10月11日~2019年3月28日
調査方法 自記式のアンケート調査
サンプル数* 1,112名
属性 (1)性別
①男性:84.3%(937名)
②女性:15.6%(174名)
③不明:0.1%(1名)
(2)所属企業の従業員数規模
①50名以下:4.8%(53名)
②51名~100名:16.8%(187名)
③101名~300名:43.2%(480名)
④301名以上:34.9%(388名)
⑤不明:0.4%(4名)  

2. 新卒一年目社員の仕事に対する意識調査

調査対象者 当社が提供する新卒一年目の社員を対象とする研修の受講者(研修は東京・名古屋・大阪で開催)
調査時期 2018年10月11日~2019年3月28日
調査方法 自記式のアンケート調査
サンプル数* 938名
属性 (1)性別
①男性:54.6%(512名)
②女性:44.9%(421名)
③不明:0.5%(5名)
(2)所属企業の従業員数規模
①50名以下:11.1%(104名)
②51名~100名:24.3%(228名)
③101名~300名:41.6%(390名)
④301名以上:16.7%(157名)
⑤不明:6.3%(59名)  

* 各設問において読み取り時にエラーおよびブランクと判断されたものは、欠損データとして分析の対象外としています

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