社員にキャリアデザインの重要性を教えよう

なぜ、社員にキャリアデザインを考えさせることが重要なのでしょうか。時代は変わり、キャリア形成を会社に委ねる時代ではなくなりました。そのため、今の時代を生きるビジネスパーソンにとっては、キャリアデザインを意識することは非常に重要です。本コラムでは、キャリアを戦略的に考える上で重要なWill-Can-Mustのフレームワークの解説と、理想とするキャリアの実現に向けた環境づくりについてご紹介します。

社員にキャリアデザインの重要性を教えよう|人材育成コラム_3

社員には積極的にキャリアを考えさせよう

入社式で新入社員が顔を輝かせながら「私は社会に大きな影響を与える仕事を自ら生み出し、リーダーとなって仕事をしていきます。30代で必ず年収1,000万円以上を稼ぎます!」と宣言したかと思いきや、たったの数カ月後には「手取りは思ったより低いし仕事が楽しくない、こんなはずじゃなかった...」と嘆いていることも少なくありません。

経営者や人事として、社員に幸せな人生を歩んでもらうためには何が必要なのでしょうか?それは自身のキャリアについて主体的に考えさせることです。

バブル崩壊以降、終身雇用や年功序列制度ではなく「成果主義」を取り入れる企業が多くなりました。長期間企業に所属していればエスカレーター方式で出世できた時代が終わった今、社員に幸せな人生を歩んでもらうためには「自分は何ができて、今後何をしていきたいのか」というキャリアについて考えさせることが重要になったのです。

Will-Can-Mustの3つの軸でキャリアを考えさせる

キャリアを考える(キャリアデザインを行う)際におすすめのフレームワークがあります。Will-Can-Mustという3つの軸で自身の強みや志向性を整理する方法です。

  • ・Will:自分は将来的に何をしたいのか
  • ・Can:自分の強みは何なのか
  • ・Must:自分は何を会社に求められているのか

最初のWillは「自分は将来的に何をしたいのか、どうありたいのか」です。
例えば、法人営業の経験を活かして、営業マネージャーや営業部長を目指し、より会社に大きな影響を及ぼすポジションに就きたいというのも良いでしょう。 もしくは、全く経験のない商品開発部で顧客に喜ばれる商品を自ら開発したい、という新たなキャリアを考えることも一つです。

Canは「過去の経験を通じた自分の強みは何か、どんなことができるのか」ということです。
例えば、法人営業経験者であれば、お客様に自社商品の魅力を伝えるプレゼンテーション力や、見やすい資料の作成能力などが考えられます。 つまり、Canとはビジネスの現場で評価される「自分の価値」が何なのかということです。

最後のMustは「会社から求められる役割や仕事のこと」を指します。
法人営業であれば、前年比120%の売上を獲得することや新人営業スタッフに対するOJTなどが考えられます。

会社から給与をもらって仕事をしている以上は、自身の強みCanを活かして、会社から求められるMustを高い水準でクリアし、より会社に貢献することが重要です。

キャリアを考える上で最も大切なことは「何をしたいのか、どうありたいのか」を自ら考えることですが、やりたいことの選び方や基準は人それぞれです。 例えば、成果に応じてインセンティブが支給される仕事に就き「より多くのお金を稼ぐこと」を重視する人がいる一方、お金なんて度外視して、人に喜ばれることをしたいという「やりがい」を重視する人もいます。

キャリアに正解、不正解はありませんし、人と比較をする必要もありません。 経営者や人事として一番大切なことは、「自分の人生はこんなはずじゃなかった」と社員が将来思わないで済むように、納得いくキャリアを自ら考えさせることです。

スペシャリストとゼネラリストどちらになりたいのか

マイクロソフト創業者のビルゲイツ氏が人を採用する際に大切にしているポイントがあるそうです。そのポイントとは何だと思いますか?

それは、特定分野に深い知識や技能がある「スペシャリスト」を採用することだそうです。日本企業も経営環境の変化に伴い終身雇用を見直しスペシャリストを重用する傾向に変わりつつあります。 人材の育成方針においても日本と海外とでは大きな違いがあります。 日本ではまず社員の弱みを克服させる方針を採る企業が多いですが、海外では短期的に成果を出すことが求められるため、強みを見出し、強みを発揮できる場にアサインする方針が主流です。

例えば、営業職で『プレゼンテーションが得意だが事務作業が苦手な人』を育成する場合、日本ではまず苦手な事務作業から着手させますが、海外では最初から営業現場に出してプレゼンテーションを行わせます。苦手な事務は専任スタッフに任せ、ひたすら場数をこなさせることにより、「プレゼンテーションのスペシャリスト」を育成するのです。

キャリアについて社員に考えさせる際に大切なことは、自身はスペシャリスト/ゼネラリストのどちらを目指したいのか、をしっかりと自己認識させることです。

特定の分野で他の人では身につけることができない能力を磨き、成果を上げるスペシャリストを目指すのか、それとも幅広いスキルを身につけて管理職になり、若手を育成していくことを目指すのかは、真逆の方向性です。

日本ではキャリアアップと聞くと昇格や役職をイメージすることが多いでしょうが、スペシャリストになることもキャリアアップの一つだということを社員に説明すれば、キャリアに対する考え方が少し変わるかもしれません。

理想のキャリアを実現できる環境をつくる

これまで社員がキャリアを考えることの重要性や考え方についてお伝えしましたが、会社としては社員が理想のキャリアを実現できる環境を作ってあげる必要があります。 では、キャリアを実現できる環境とはどのように作っていけば良いのでしょうか?

ポイントは二つです。
一つ目は、Canをどんどん伸ばせるように、強みを見出すことと、出来ることを広げることです。
苦手な分野を克服させるだけでなく、強みを伸ばすためにこまめなフィードバックを行ったり、最適な部署に配置転換してあげたりすることが重要です。

二つ目は、キャリアを実現するために必要な要素を明確にすることです。
「キャリアデザインの研修を受けたけど、むしろうちの会社では実現不可能だということがわかった」などと社員が感じてしまうと高いパフォーマンスを発揮できないどころかモチベーションが下がり、離職につながってしまいます。

社員のWillを聞き、理想のキャリアを実現するための道筋を一緒に考え、明確にすることができればモチベーションが上がり、高いパフォーマンスを発揮してもらえるのです。

いかがでしょうか?
せっかく自社に入ってくれた社員に「自分の人生はこんなはずじゃなかった」と思わせないためにも、社員には戦略的にキャリアを考えさせ、会社としては理想のキャリアを実現するための支援を行うことが、キャリアデザインで一番大切なポイントと言えるでしょう。

■「部下のキャリアデザインに悩んでいる」という方はぜひこちらの研修をご覧ください

研修内容について詳しく知りたい方は、ご相談いただければ詳細をご説明申し上げます。
こちらからお問い合わせください。

対象別の育成ポイント

コラムランキング

ラーニングエージェンシーのサービス資料から、無料動画セミナー、お役立ち資料まで人材育成に関するコンテンツを幅広くご覧いただけます。

コラムランキング
コラム / 事例
階層別の情報を見る
人材育成メールマガジン

人材育成に関するノウハウやお役立ち情報、研修情報をお届けいたします。

お問い合わせ

(受付時間:平日9:00~17:30)

お問い合わせする